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ES保信のよもやま話~雑学講座10~

皆さんこんにちは!

 

ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

 

さて、

確認事項

ということで、今回は、基礎工事を成功させるために現場で必ず押さえるべき10の事前確認事項を、実務に即して深くご紹介♪

 

「基礎がしっかりしていないと、どんな建物も長持ちしない」。
建築の世界で言われ続けてきたこの言葉の通り、基礎工事は建物の寿命・安全性・快適性のすべてを支える重要な工程です。

その工事品質を左右するのが、「事前確認」。


なぜ事前確認が重要なのか?

基礎工事は、やり直しが効かない「一発勝負」の仕事。
そのため、少しの見落としが大きなミスや損害、建物全体の不具合に発展することもあります。

たとえば…

  • 地盤の沈下による傾き

  • アンカーボルトの位置ズレによる柱建方の支障

  • 配筋の施工ミスによる構造的な弱点発生

  • 設備配管との干渉による破壊や追加工事

これらはすべて、事前に確認すれば防げる問題です。


基礎工事における事前確認事項《10のポイント》


✅ ① 地盤調査結果の確認と対応工法の決定

  • 地耐力が基礎形式に適合しているか?(布基礎/ベタ基礎/杭基礎)

  • 軟弱地盤、液状化、地下水位、埋設物の有無

  • 必要に応じて地盤改良(表層改良/柱状改良など)の実施確認

📌 地盤調査報告書は必読。設計者だけでなく、施工側も把握すべき基本情報です。


✅ ② 設計図と実施工図の整合性チェック

  • 基礎伏図、断面図、配筋図、構造計算書の内容確認

  • アンカーボルトやスリーブ、地中梁の位置関係

  • 建築・構造・設備図面間での不整合がないかをチェック

📐 図面間の食い違いは、現場の施工ミスやクレームの大きな原因になります。


✅ ③ 現地の高さ・位置出しと境界確認

  • 計画GL(グラウンドライン)と実地盤との差

  • 敷地境界杭や隣地との距離確認

  • 高低差がある場合の基礎立上り高さの適正化

📏 境界違反や土留め不足、雨水逆流などのトラブル防止のための測量確認は最重要です。


✅ ④ 建設予定地の埋設物・障害物の有無確認

  • 古い基礎、瓦礫、ガス管、水道管、浄化槽などの埋設物調査

  • 地中レーダーや事前掘削での確認を推奨

  • 不明物が出た場合の対応フロー確認(設計者・監督者との連携)

🔍 地中障害は予算超過や工期遅延の大きな原因となるため、事前把握が肝要です。


✅ ⑤ 基礎位置出し(墨出し)の精度確認

  • 墨出し位置と設計図の基準点との整合

  • 水糸・レベル確認/トランシットによる対角チェック

  • 主要構造体(柱芯、壁芯)の正確な位置把握

📐 建物のズレ=構造不良・仕上がり不具合に直結します。


✅ ⑥ 配筋の仕様確認と施工指示

  • 主筋・配力筋・補強筋の位置・本数・継手長さ・定着長さの確認

  • スラブ・梁・立上り部のかぶり厚

  • スペーサーブロックの種類と設置間隔

🧱 配筋ミスは構造安全性に直結する重大トラブルなので、施工前に指示・打合せを徹底します。


✅ ⑦ アンカーボルト・スリーブの位置・サイズ確認

  • 柱脚アンカーの位置・高さ・直角の確認(型枠固定前に!)

  • 給排水・電気配管のスリーブや先行配管の設置位置

  • 設備図との整合/現場スケッチによる共有

📎 「あとから気づいても直せない」部位だからこそ、型枠前の確認が生命線です。


✅ ⑧ コンクリートの打設計画確認

  • コンクリート打設時期・天候・気温の確認(寒中/暑中コンクリート対応)

  • 生コンの強度・スランプ・混和剤仕様

  • 打設順序・振動棒の入れ方・継ぎ目(打ち継ぎ位置)の検討

🌦️ コンクリートは生き物。打設の段取りが品質を決定します。


✅ ⑨ 養生・脱型・天端処理の確認

  • 湿潤養生の方法と期間(シート、散水、被覆材)

  • 脱型時期と天端仕上げの方法(レベラー、モルタル押え)

  • 湿気・乾燥・温度の管理

🧪 強度確保には初期養生が何よりも重要です。コンクリートの耐久性は養生で決まるとも言われます。


✅ ⑩ 他工種との工程・作業干渉の確認

  • 土工、鉄筋工、型枠工、設備配管工との作業バッティング回避

  • 作業順序と時間帯の調整(狭小地では特に重要)

  • 仕上げ業者との取り合い確認(立上り・土間・外構)

🧱 チームワークの乱れはミスとクレームの温床。段取り八分、現場二分です。


事前確認は「品質」「安全」「信頼」をつくる段取り

基礎工事は、「計画」「準備」「確認」が最も重要なフェーズです。
完成してからでは、直せない、取り返せない、やり直しができない。だからこそ、事前に全ての情報を“見える化”してチーム全員で共有することが必要です。

  • 地盤と構造の整合性

  • 設計と施工図の確認

  • 現場条件と作業体制のチェック

これらの積み重ねが、高品質・高信頼の建物の土台となります。


「施工力」は、「確認力」で決まる

「基礎はコンクリートではなく、“確認”でできている」
私たちは、そう言っても過言ではないと思っています。

✔ 設計を読む力
✔ 現場を見抜く力
✔ 他と調整する力

この3つの「確認力」を磨くことで、安全・安心・高精度な基礎工事が実現します。

弊社では一緒に働く仲間を募集しています♪

 

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