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ES保信のよもやま話~雑学講座22~

皆さんこんにちは!
ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

掘る——それだけで現場は一気に“生もの”になります。土は季節や含水比で日々性格を変え、同じ地点でも朝と夕方で掘れ味が違うことも珍しくありません。だから根切りは設計寸法どおりに掘るだけでなく、掘る順番・支える仕組み・水の逃がし方・仮置きと搬出の動線まで含めた“総合競技”。本稿は戸建て〜中規模基礎を対象に、現場で迷わない実務手順・判断基準・リスクの潰し方をロング版でまとめます。

 

1. 掘削開始までの準備(“掘る前に7割”)
• 丁張り・BM(基準高):一次BM→二次BM(複数)を離れた場所に確保し、雨・車両振動で狂いにくい位置へ。BMの写真+座標+レベル値を台帳化。
• 掘削計画図:平面・断面・工程・機械動線・安全区画・誘導員配置・集水井位置を1枚に。土量算定(3D)で仮置きと搬出回転を見える化。
• 地下埋設物確認:事前照会・レーダー探査・試掘。ヒット時の停止→連絡→設計協議のフローを朝礼で共有。
• 近隣説明:残土搬出ピーク・生コン搬入日・騒音時間帯を書面+口頭で案内。苦情窓口を明示。

 

2. 掘削のセオリー(過掘りを“作らない・許さない”)
• 掘り始めは“奥から”:手前から掘ると重機の退路がなくなる。奥→手前→法面整形の順で。
• 機械選定:狭小地は0.1〜0.25クラス+小旋回。アームの届きと旋回空間を優先し、3Dマシンガイダンスがあれば過掘り抑制に有効。
• 仕上げ5〜10cmは人力:最後はスコップ+整地板で面を出し、支持層の乱れを最小化。過掘りが出たら良質土または砕石で置換+層状転圧、位置と厚みを記録。
• 根切り底管理:レベルは等高線チョークで可視化。必要に応じ簡易動的コーンや平板載荷で“支持感”を確認。

 

3. 山留の選択(支える・離す・減らす)
• 自立法面:浅根切りでは安定勾配で自立。粘性土は雨で崩れるためシート養生と立入制限。法肩から1.0m内側立入禁止を徹底。
• 親杭横矢板:近接構造物や掘削深が大きい場合。根入れ長と変位計測(沈下・傾斜)をセットで計画。矢板の隙からの土砂・水の噴出に備え、裏込め材と止水材を常備。
• 切梁(ストラット)/アンカー:幅広掘削は切梁、越境可ならグラウンドアンカー。重機旋回と干渉しない位置に。

 

4. 水と土のリスク管理
• 湧水:サンプ(最深部)→集水井→水中ポンプ二重化。吐出は沈砂槽→中和→排水。濁水流出は一発退場級のリスクと認識。
• 雨の前日対策:法肩に簡易堤、ブルーシート屋根、搬出路のマット+洗輪、資材のかさ上げ。
• 液状化・崩壊:砂地盤×高GWはウェルポイントを計画。地震時の一時避難導線も朝礼で共有。

 

5. 残土の仮置きと搬出♻️
• 仮置き:山留・法肩から離隔1.0m以上、高さは1.5m以下を目安。雨筋が付いたら締固めorシート養生。
• 搬出回転表:車種・積載・走行時間・待機場所・学校の登下校時間を回避。道路清掃は朝・昼・終業前の3回ルーチン。
• 受入先:土性・含水で条件が変わる。電子マニフェストでトレースを確保。

 

6. 安全設計(ゼロ災は設計できる)
• 開口養生:二段手すり+落下防止ネット+点滅灯。夜間は仮設照明で陰を消す。
• 重機災害防止:一人合図の原則。旋回範囲ゼロ接触、バック時警報音の音量管理(近隣配慮)。
• 酸欠・有害ガス:湧水・泥水処理で硫化水素の可能性。携帯検知器の校正期限を確認。

 

7. ありがちなNG→是正‍♀️→✅
• 過掘り→捨てコン厚で帳尻:支持層破壊の恐れ。→置換+転圧、再発防止は3D誘導+人力仕上げ。
• 山留変位の見逃し:後戻り不能に。→計測杭・クラックゲージで日次記録、閾値超で中段切梁増し。
• 濁水流出:苦情・工事停止。→沈砂槽二段と油吸着マット、緊急遮断板を常備。

 

8. 写真・記録・合意
• 撮る順:全景→中景→近接(スケール当て)。掘削深はレベル読みを画面に写し込む。山留はセパ・切梁番号が分かる角度で。
• 合意:過掘り是正・山留追加・搬出路変更は監理者合意→写真→記録の三点セット。

 

9. ミニケース
• 軟弱粘土×梅雨時:法面が“垂れる”。→自立法面→親杭横矢板へ即時変更、集水井増設で安定。工程は地業・型枠準備に切替えて天候待ちを有効活用。

 

10. チェックリスト ✅
☐ BM・丁張り・掘削計画・3D土量
☐ 山留方式と変位計測計画
☐ 集水・濁水処理・排水ルート
☐ 仮置き位置・離隔・高さ
☐ 近隣案内・道路清掃・誘導員
☐ 開口養生・合図者・検知器

 

まとめ:根切りは“掘る作業”ではなく“安定を設計する作業”。支える・離す・減らすの3視点で、変位と水を制し、品質と安全を同時に満たしましょう。次回は基礎の座布団、地業の品質を深掘りします!

追補:根切り×山留×排水の“詰め”
• 法面の自立は天気に依存。前夜雨なら安全率を1段上げ、自立→矢板へ判断変更。
• 変位管理:親杭横矢板は計測杭/傾斜計を設置し、閾値超で切梁追加のトリガーを持つ。
• 過掘りは支持層破壊の引き金。仕上げ5〜10cmは人力、出たら良質土置換+層状転圧で記録を残す。
• 濁水ゼロ宣言:サンプ→集水井→沈砂槽×2→中和→排水の一筆書き配管図を掲示。

事例:粘性土×降雨連続
• 初日で親杭横矢板へ切替、集水井増設。土工→型枠準備に工程をスライドし工期を死守。

 

 

 

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ES保信のよもやま話~雑学講座21~

皆さんこんにちは!
ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

調査の次は“地盤チューニング”。必要な性能を、過不足なく、施工性とコストのバランスで実現するのが改良設計の妙です。住宅〜中規模で多い三工法を、適用条件・施工フロー・品質管理の観点で比較します。さらに選定フローチャートと見積りの目の付け所も添えます。🧮

 

1) 表層改良(表層地盤改良)
• 適用:軟弱層が浅い(1.5〜2.0m程度)、上部荷重が中小規模。
• 原理:原位置土に固化材(セメント系)を混合し、連続した改良体を形成。
• 施工:掘削→固化材散布→撹拌→敷均し・転圧。厚み・密度の検査が重要。
• 品質:配合量、含水比、一軸圧縮強さ(コア抜きまたは供試体)。
• 注意:粉じん・雨天の固化不良、地下水位高での強度不足。

 

2) 柱状改良(深層混合処理)
• 適用:軟弱層が厚い、支持層が中浅深。改良径Φ60〜100cmを格子状に配置。
• 原理:撹拌翼を地中へ貫入し、セメントミルク注入→撹拌→円柱状改良体を形成。支持層へ到達または摩擦支持。
• 施工:測点墨出し→機械建込→貫入/注入/撹拌→引上げ→天端整形。
• 品質:ミルク配合(W/C)、注入量、撹拌回数、出来形(深度・径)、一軸強度。
• 注意:噴泥処理、側方変位、障害物対応。施工記録のリアルタイム管理。

 

3) 砕石パイル(ジオパイル等)
• 適用:高地下水・セメント系不使用・液状化対策を兼ねたい場合。
• 原理:地中に空間を形成し、砕石を締固め充填して砕石柱を作る。排水性向上とせん断抵抗で沈下抑制。
• 施工:地盤置換→底部拡径→砕石投入→締固め→築造→天端整形。
• 品質:投入量、締固めエネルギー、出来形(深度・径)、載荷試験。
• 注意:極軟弱粘土では側圧不足で柱痩せ。設計間隔と径の見直しが必要。

 

選定フローチャート🧭
1. 地下水位が高い?→Yes:砕石パイル優先検討。No:2へ。
2. 軟弱層厚が>2m?→Yes:柱状改良。No:3へ。
3. 荷重規模が小〜中?→Yes:表層改良。No:柱状改良+地中梁併用も検討。

 

見積りの目の付け所💰
• 試験費(一軸・載荷)は見落とされがち。契約前に含める。
• 泥水処理・発生土処理:環境・近隣対応含め系統図とセットで計上。
• 施工記録:GPS/深度/注入量の電子データ提出を条件に入れる。

 

チェックリスト ✅
☐ 性能要件(沈下・不同沈下・耐震)
☐ 地盤条件(N値・地下水・液状化)
☐ 施工条件(搬入・騒音・汚泥・工期)
☐ 品質確認(強度・出来形・載荷)
☐ コスト(初期+ライフサイクル)

 

まとめ:改良は“最小の介入で最大の安定”。長短を正直に比較し、現場適合で勝ちましょう。次回は掘削=根切りの実務へ!🕳️
追補:改良体の出来形・強度保証と環境対策 🌱

• 一軸強度のロット管理:改良600m²を1ロット目安、抜取り本数と採取深度を仕様化。弱点は改良頭部と継手部に出やすい。
• 出来形:深度・径・位置はGPS/深度ログで可視化。施工日×機械IDを紐付けて追跡性UP。
• 汚泥・残土:pH調整/含水率低下のプロセス図を用意。電子マニフェストでエビデンスを確保。
• 砕石パイルの品質:投入量と締固めエネルギーを管理。極軟弱層では側圧不足で痩せが出るため、間隔/径の再設計。
現場Tips
• 風雨時は固化材ダマが生まれる→散布器具の清掃と一時停止基準を明文化。
• 改良頭部のレベル差は後工程に響く→天端整形を1日の最後に。🛠️

 

 

 

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創業10周年

この度、ES保信株式会社は創立10周年を迎えることができました。

これも取引先の皆様、協力会社の皆様、そして社員の支えがあってのことと、心より感謝申し上げます。ここまで多くの困難がありながらも、それを乗り越えてここまで歩んでこれたのは、皆様からのご支援のおかげであります。本当にありがとうございます。

これからの10年、更に今まで培った経験やノウハウを伸ばし、お客様に喜んでいただけるように技術向上に社員一同努めてまいりますので、ES保信株式会社を今後ともよろしくお願いいたします。

代表取締役 河村保弘

 

 

 

 

 

 

 

ES保信のよもやま話~雑学講座20~

皆さんこんにちは!

ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

適切な基礎形式の判断は、地盤が何者かを知ることから始まります。日本は火山灰、沖積砂、粘土、埋立て、盛土…と土地の履歴が多様。調査を“儀式”で終わらせず、設計に生かす読み取りが肝心です。ここでは代表的な調査方法と、結果の“活かし方”を実務目線でまとめます。📑

 

代表的な調査方法
1. スウェーデン式サウンディング(SWS)
o 小規模で一般的。ロッド先端にスクリューを付け、荷重と回転数で貫入抵抗(換算N値)を推定。
o 長所:機材が小回り、コスト低、複数点で傾向を掴める。
o 短所:砂礫層や玉石混じりで過大評価の恐れ、地下水位の把握は限定的。
2. 平板載荷試験(PLT)
o 掘削底で鋼板を載せ、荷重-沈下量から地耐力(許容支持力度)を評価。
o 長所:実地盤の実測値が得られ、地業(砕石転圧)の効果確認にも有効。
o 短所:試験規模や載荷段階の設計意図の理解が必要。準備手間あり。
3. ボーリング調査(SPT併用)
o 中〜大規模。試料採取、標準貫入試験(N値)、地下水位、層序の把握に有効。
o 長所:層ごとの性状把握、支持層深度の確定。
o 短所:コスト高、点情報のため複数箇所が望ましい。

 

読み取りの勘所
• 層序の連続性:盛土→粘土→砂層→支持層の順序と厚さ。軟弱層の厚みが不同沈下リスクに直結。
• 地下水位:根切り時の湧水、コンクリートの品質、養生、凍上リスクに影響💧。
• N値のばらつき:同一敷地内でもムラは起きる。複数点調査の平均だけでなく最小値に注目。
• 液状化の可能性:砂地盤×高地下水位×地震動。粒度組成・締まり具合の評価を忘れずに。

 

調査→設計へのつなぎ方
• 基礎形式の選定:
o 表層に軟弱層が薄く、平均的にN>3〜5 → べた基礎/布基礎で対応。
o 軟弱層が厚く支持層が深い → 杭/柱状改良で支持層へ到達。
o 地下水位が高い・液状化懸念 → 砕石パイル/地盤改良+排水を検討。
• 仕様決定:
o コンクリートの設計基準強度、かぶり厚さ、防湿・止水計画、アンカー納まりに反映。

 

現場での“あるある”
• 調査点が少なすぎ:1〜2点では“地盤の気分”を読み違える。最低3点は欲しい。
• レポート読み飛ばし:図表だけでなく土試料写真・記録紙も確認。現場で色・臭い・触感の再確認👃。
• 設計と施工の断絶:設計意図が現場に届かず、過掘り/過転圧などで地盤を乱す。

 

ケース:盛土造成地の注意点🧱
• 盛土層が厚く、N値が上がらない場合は柱状改良×格子配列で不同沈下を抑制。
• 地下水位が浅いと掘削中の湧水が多発。ウェルポイントや集水井を計画。
• 粒度が粗でSWSが過大評価の恐れ→PLT併用で許容支持力度を実測。

 

チェックリスト ✅
☐ 調査点数・位置(通り芯基準)
☐ 地下水位と季節変動の確認
☐ 液状化・凍上の可能性評価
☐ 設計仕様への反映(Fc, かぶり, 止水)

 

まとめ:調査は“意思決定のためのデータ収集”
コストとリスクのバランスをとり、最悪シナリオ(不同沈下・湧水・液状化)を先回りで潰すのがプロの仕事です。次回は対策の切り札地盤改良工法を比較!🧠

 

追補:調査データの“読み替え”とリスク設計 🔎
• N値のばらつきは“地盤の性格”。平均ではなく最小値で基礎形式を当てはめ、部分補強(地中梁/改良)で差を吸収。
• 地下水位の季節変動は±0.3〜1.0m動く地域も。根切り時期と止水計画を季節で変える。
• 液状化簡易判定:粒度・締まり・水位・地震動。疑いがあれば砕石パイルやドレーンを検討。
• SPT試料の“臭い・色・手触り”:黒色で腐植臭→有機質土(沈下長期化)。灰白でサラサラ→洗掘注意。現場感覚を数値に重ねる。

 

ケース拡張:埋立地×地下水GL-0.8m
• 設計:柱状改良Φ80@1.8m格子+ベタ厚180。
• 施工:改良ミルクはW/Cと注入量を電子記録、出来形は深度ログで照合。
• 検証:平板載荷で許容支持力度を現地確認→OK。📑

 

調査→設計の“ギャップ”を埋めるメモ
• 設計者へ“最悪地点の写真/座標”を送ると議論が早い。
• 改良工法の比較表はコスト/m²・施工日数・騒音/汚泥・強度保証で並べる。📊

 

 

 

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ES保信のよもやま話~雑学講座19~

皆さんこんにちは!

ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

家でも工場でもビルでも、「長持ちする建物」は足元の“見えない部分”がしっかりしています。基礎工事は、建物の荷重を地盤へ確実に伝え、地震や風、経年による変形から躯体を守るための最重要プロセス。ここが疎かだと、後からいくら仕上げを豪華にしても意味がありません。まずは全体像→目的→工程→失敗学→現場段取りの順で、実務に直結する視点で解説します。

 

基礎工事の主な目的
• 荷重の分散:柱・壁・床からの荷重を、基礎→地盤へ無理なく連続して伝える。
• 不同沈下の抑制:地盤の硬さムラによる傾き・ひび割れを防ぐ。
• 外力への抵抗:地震・風・凍上・乾燥収縮などの外力に対抗し、形を保つ。

 

大まかな流れ(住宅〜中規模を想定)
1. 地盤調査:土質・支持力・地下水位を把握(設計の出発点)
2. 地盤改良/杭:必要に応じて支持層まで強化・到達
3. 根切り・山留・排水:基礎の形に土を掘り、崩壊を防止
4. 地業:砕石敷均し・転圧・防湿シート・捨てコン
5. 墨出し:位置・高さ・芯を正確に記す✍️
6. 配筋・型枠:図面どおりの鉄筋と枠組みを“精度”で仕上げる
7. コンクリート打設:配合・受入・締固め・レベル管理
8. 養生・止水:温湿度管理、打継ぎと止水の健全化
9. 埋戻し・外構:排水勾配・犬走り・設備取り合いまで

 

“品質”の三本柱
• 設計:地盤データに基づく基礎形式・配筋・断面の妥当性。
• 施工:手順・精度・記録(写真/試験)。
• 管理:検査ポイントを外さない段取り(第三者/監理者の目)。

 

ケーススタディ:木造2階+ベタ基礎
• 地盤調査(SWS)でN値3〜5、地下水位はGL-1.6m。→ベタ基礎150mm+地中梁を採用。
• 雨季に着工のため排水計画を強化(集水井×2、ポンプ二重化)。
• 立上りは天端レベラーで±3mm以内を目標。アンカーは治具固定+三次元測定で“建て方ストレスゼロ”。
• 受入試験(スランプ・空気・温度・塩化物)と供試体をロットごとに採取。写真台帳は全景→中景→近接の三段で“見れば分かる”。
失敗あるあると未然防止
• 過掘り→捨てコン厚で辻褄合わせ:支持地盤を乱す恐れ。→丁張り・基準高の複数確認+オペ共有。
• かぶり不足:腐食・爆裂の原因。→スペーサー種類/ピッチの事前確認、写真で見える化。
• アンカー位置ズレ:上部構造の建て方に直撃。→治具/型枠へ一体固定と墨出しダブルチェック。
• 締固め不足:ジャンカ・コールドジョイント。→人員配置とバイブ計画、落下高管理。
現場段取りのコツ
• 天候窓を読む:梅雨・猛暑・寒波は配合・養生に反映️。
• 写真は“後で使える形”で:構造が隠れる前に全景→中景→近接。
• 近隣コミュニケーション:掘削・残土搬出・打設車の騒音と動線を先に説明。

 

Q&A(現場からのよくある質問)❓
• Q:布基礎とベタ基礎、どちらが安全?
A:地盤条件と上部荷重次第。ムラに強いのはベタ、点荷重が大きいなら地中梁併用を検討。
• Q:雨の日は打てる?
A:本降りは中止が原則。小雨なら受入試験重視+表面水管理で可だが、W/C上昇リスクに注意。
• Q:強度不足が出たら?
A:追加調査→設計協議。コア採取・反発度で実強度を評価し、必要なら補強・荷重制限へ。

 

チェックリスト(抜粋)✅
☐ 地盤調査の“最小値”で設計されているか
☐ 排水・養生の季節対策を計画したか
☐ かぶりとスペーサーの実物確認をしたか
☐ アンカー治具の固定と三次元測定計画
☐ 受入試験と供試体、写真台帳のテンプレ化
まとめ:基礎工事は“正解の積み重ね”。見えない品質を見える化し、工程ごとのキーポイントを押さえることが強い建物づくりの第一歩です。次回は出発点となる地盤調査を深掘りします!⛏️

 

追補:現場で“効く”運用ノウハウ集
• 意思決定の優先順位:安全 > 止水 > 構造 > 仕上げ > 工期 > コスト。迷ったらこの順に解く。
• 3点基準:測る・撮る・残す。測点は通り×距離×高さの3軸で統一し、写真ファイル名にも埋め込む(例:A-5_12.300_GL-0_配筋)。
• “可視化”の儀式:朝礼で今日の危険源3つと成功条件3つを黒板に。終礼では出来高1枚(上空写真/スケッチ)で共有。
• 工程遅延の芽切り:遅れは前日18時の資材・機械チェックで8割潰せる。生コンは車番×区画でダブルブッキングを回避。
• 近隣対策の黄金ルール:事前に“一番うるさい日”を正直に伝える。終わりに清掃+一声で体感満足度が跳ね上がる。
• 写真台帳の“勝ちパターン”:全景→中景→近接(スケール)の3枚1セット。是正前後の対写真は同じ構図で。
• ミスから学ぶ:過去案件の是正Top10を壁に貼る。新人は朝礼で1つだけ説明する係にして学習の場にする。
ミニ事例(戸建て×盛土造成地)
• 課題:造成後1年でN値ムラ。梅雨入り。
• 対応:砕石パイル+ベタ基礎+地中梁、打設前に集水井×2、ポンプ二重化。打設ブロック割を細かくしてコールドジョイントリスクを低減。
• 成果:出来形±許容内、不同沈下なし。近隣クレーム0件。

 

すぐ使えるチェックポイント ✅
☐ 最小値(N値/かぶり/強度)で考えているか
☐ 天気の窓を工程に織込んだか
☐ 座標と写真が後から追跡できるか
☐ 代替メニュー(止めても進む作業)を用意したか

 

 

 

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ES保信のよもやま話~雑学講座18~

皆さんこんにちは!

ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~不同沈下・雨・寒さに負けない!~

基礎トラブルの多くは、地盤・水・温度が原因。設計段階からリスクを見える化し、現場で先手を打つことが何よりの保険です。ここでは、地盤改良の選び方/雨天・寒中対策/擁壁・排水まで、今日から使える実務ノウハウを共有します。📘🔥


1|地盤調査→改良の選び方(超要約)🧭

  • 表層改良:軟弱層が浅い(〜2m程度)→土に固化材混合。平屋・軽量建物向き。

  • 柱状改良:軟弱層が厚い→地中に円柱状の改良体を造成し、支持層へ荷重伝達

  • 鋼管杭:地下水位が高い・支持層が深い→品質の均一性と即効性

判断軸:支持層深さ×建物荷重×周辺条件(井戸・地下埋設)。調査データを構造計算者と一体で評価。🧠


2|雨・地下水・排水計画 ☔️💧

  • 根切り前に排水計画(集排水溝・サンプ・ポンプ)。降雨時はシート+仮土留めで崩壊防止。

  • 捨てコンの役割基準面の確定と防汚。泥土への鉄筋直置きはNG。

  • 外周排水:暗渠管+砕石包み+透水シートで基礎外周を乾かす設計

  • 雨上がり再開判定踏み抜き・わだちが出る含水なら再転圧


3|寒中・暑中コンクリート対策 ❄️🌞

  • 寒中:コンクリ温度確保、保温・防風、初期凍害回避。脱型強度は数値で判断

  • 暑中:打設時間の前倒し、直射回避・散水養生、打継ぎ時間の短縮。

  • 共通:受入時のスランプ・空気量・温度打込み完了時刻を記録。


4|擁壁・土留めと隣地配慮 🧱🤝

  • 既存擁壁の健全度(クラック・天端・排水孔)を事前点検。

  • 掘削は段階施工+仮土留はらみを抑制。

  • 振動・騒音は事前周知計測で見える化。搬入ルートは安全最優先


5|“よくある”不具合とその場でできる処置 🛠️

  • ジャンカ:浅いものは樹脂モルタル充填、深い場合は構造判断→はつり+再打設

  • レイタンス:打継ぎ前にはつり・高圧洗浄・プライマー

  • ヘアクラック:温湿度管理+表面含浸材で抑制。構造クラックは原因特定が先


6|基礎×断熱×床下環境の設計 🌡️

  • 基礎断熱(内/外)と床断熱気流止めを図面化。

  • **基礎パッキン(ロング)**で換気を均一化。

  • 床下点検口近くに湿度計設置→季節ごとの写真&数値記録で予防保全。


7|“見積り赤ペン”チェック ✅🖊️

  • 地盤改良:工法・本数/径・改良長・保証の範囲

  • コンクリート:呼び強度・配合・打設回数・ポンプ台数

  • 鉄筋:径・ピッチ・定着長・スペーサー種

  • 養生・天候:寒中/暑中の追加対応、雨天順延の扱い

  • 記録:試験体・写真台帳・是正報告書の提出有無


8|現場で使える“日次ミニルール” 📋

  • 朝礼で「今日の危険3つ」を写真で共有

  • レベル・直角・かぶり当日中に記録→夕方カンファでクローズ

  • 雨予報は退避ライン時間を決定(型枠・鉄筋の防水シート常備)


まとめ&お声がけ 🤝

不同沈下を防ぐ鍵は、地盤×水×温度の先手管理。改良工法の選定から雨・寒さ対策、擁壁・排水まで、設計と現場を一本の線でつなぎます。

 

 

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ES保信のよもやま話~雑学講座17~

皆さんこんにちは!

ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~戸建ての基礎~

建物は基礎が9割。地盤・構造・生活動線まで見据えた設計と、現場での「段取り×検査×記録」で、ひび割れ・不同沈下・結露のリスクを遠ざけます。ここでは、戸建てで採用の多いベタ基礎/布基礎を中心に、工事の全体像と品質の勘所をまとめました。✨


1|まず結論:どっちを選ぶ?

  • ベタ基礎(底板一体のスラブ)
     点荷重をで受け、不同沈下に強い。防湿も取りやすく、近年は戸建ての主流。

  • 布基礎(立上りが帯状)
     軽量・コスト面の利点。地盤が良好で荷重が素直な平屋などに適するケースも。

迷ったら 地盤調査(スウェーデン式SWS等)と構造計算の前提で判断。地耐力に不安があるならベタ基礎+地盤改良が堅実。


2|標準工程とチェックポイント⏱️

  1. 遣り方・墨出し
     通り芯・GL(基準高さ)・隅角の直角を確認。レーザーで誤差最小化。

  2. 根切り・床付け
     掘削深さ・底面の締固め。雨後はポンプ排水でぬかるみゼロに。

  3. 砕石・転圧→防湿シート→捨てコン
     C値(締固め度)を管理。防湿シートは重ね代100mm以上+テープ止め。

  4. 型枠組立
     通り・鉛直・セパピッチを確認。面木で角欠け防止。

  5. 配筋
     主筋・あばら筋・定着長さ、**かぶり厚(底板60mm目安)**をスペーサーで確保。

  6. アンカーボルト・ホールダウン
     通り芯・高さをゲージで確認。倒れ防止の仮固定を確実に。

  7. コンクリート打設
     スランプ・空気量・温度の受入検査→均し→過振動禁止→仕上げ。

  8. 養生
     夏:散水・シート/冬:保温・防露。早期荷重は厳禁。

  9. 型枠解体→立上り→基礎パッキン
     換気・断熱計画に合わせて納まりを確認。

  10. 埋め戻し・是正・清掃
     配管周りは締固めと勾配を最終点検。


3|品質は“数字”で守る

  • レベル(±5mm目安)直角(対角差)かぶり厚は実測→写真台帳に残す

  • コンクリ受入試験:スランプ・空気量・温度・塩化物量

  • 試験体で圧縮強度を確認(脱型・上棟の判断にエビデンス)

撮影は「全景→部位→寸法アップ」の3点セット。是正後は同アングルで再撮が鉄則。


4|よくある不具合と予防策 ⚠️

  • ジャンカ(豆板):入隅の締め不足→先行充填+軽振動

  • ひび割れ:温度ひび割れ対策に散水・保温養生/配合・打継ぎ管理

  • アンカー位置ズレ型紙(治具)+2人確認/コンクリ硬化前の微調整を想定


5|断熱・防蟻・防湿の三位一体

  • 基礎断熱(内/外):結露計算に基づき防湿ラインと連携

  • 防蟻:土壌処理+立上りの物理的バリア(基礎パッキン)

  • 防湿:土間下のシート+貫通部テーピングで気流止め


6|見積書“ここだけ”チェック

  • 砕石厚・捨てコン厚、鉄筋径・ピッチ、ベース・立上りの寸法

  • アンカー/ホールダウンの本数・規格

  • 断熱・防蟻・防湿の仕様/写真台帳・試験体の有無

  • 残土処分・ポンプ・養生・雨天順延の取り扱い


まとめ&ご相談

基礎は地盤×設計×現場管理の総合格闘技。数字と記録で“当たり前の品質”を再現します。現地調査・概算見積りは無料。図面がなくても写真でご相談OKです。

 

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ES保信のよもやま話~雑学講座16~

皆さんこんにちは!

ES保信株式会社、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~経済的役割~

建物の寿命、強度、安全性を根底から左右する「基礎工事」は、決して派手ではないものの、建設業界における極めて重要な経済活動の一つです。住宅から商業施設、高層ビル、橋梁、インフラ施設まで、すべての構造物は地盤に確実に支えられた基礎がなければ成立しません


1. 建設プロジェクトの起点としての経済的価値

基礎工事は、あらゆる建設プロジェクトにおける“最初の工程”であり、着工から経済活動を始動させる役割を担っています。

  • 建設予定地の地盤調査と整地に始まり

  • 杭打ち・掘削・コンクリート打設など多段階の作業を通じて

  • 地上構造物の工期・品質・安全性を左右する重要な前提条件を形成

これにより、基礎工事が着実に完了することで、以降の建設作業に波及的に雇用・資材需要・設備導入などの経済活動が生まれるのです。つまり、基礎工事は「地中の工事」であると同時に、「地上の経済」をスタートさせる引き金でもあります。


2. 多業種を巻き込む波及効果と“建設産業のハブ”としての役割

基礎工事は単体では成立せず、多くの業種・業者と連携して進められます。

関連分野 経済的つながり
地盤調査会社 ボーリング調査、地耐力検査の委託
コンクリート関連業者 生コンプラント・ミキサー車の稼働
型枠業者・鉄筋業者 材料供給と加工技術の需要創出
建設機械レンタル業 掘削機・杭打機・クレーンなどの稼働率向上
建設資材商社 セメント・鋼材・断熱材などの流通促進

このように、基礎工事は広範な周辺産業と連動しながら経済循環を生み出す、ハブ的存在となっています。工期の長短に関わらず、常に多くのプレイヤーを経済活動へと巻き込む力を持っているのです。


3. 雇用の創出と地域職人の育成機会

基礎工事は、土木・建築の両分野にまたがる専門性が高い工程であり、各地域で安定した雇用の場を提供する産業でもあります。

  • 掘削作業員、重機オペレーター、型枠大工、鉄筋工などの職能職人

  • 現場監督、施工管理者、測量士、配筋検査員などの技術系スタッフ

  • 若年層への技術継承や技能実習生の受け入れによる人材育成

とくに地方では、住宅・倉庫・店舗などの小中規模の基礎工事が地元業者の主要な収入源となっており、地域に根付いた技能者の雇用を守る経済的柱となっています。


4. 災害に強い社会基盤の形成と経済損失の抑止

日本は地震・台風・豪雨など自然災害の多い国であり、基礎の堅牢性が建物の倒壊・沈下・液状化を防ぐ第一防衛線になります。

  • 耐震基礎による人的・物的被害の抑制

  • 液状化対策によるインフラ維持

  • 災害後の建物解体・再建費用の削減

これらはすべて、基礎工事の精度と適切な設計・施工によって実現されるものであり、ひとたび災害が起きれば、数十億〜数百億円単位の経済損失を回避する防波堤にもなります。


5. 地域インフラ整備と再開発プロジェクトへの貢献

都市の再開発や郊外の宅地造成、公共施設の新築・改修など、地域を活性化させる大規模プロジェクトにも基礎工事は必須です。

  • 商業施設・病院・学校などの公共性の高い施設の整備

  • 道路拡幅や橋梁建設に伴う基礎インフラの整備

  • 空き地活用や土地再生事業での地盤改良ニーズ

こうしたプロジェクトは、地価上昇・固定資産税の増収・地元雇用の増加など、地域経済への好影響をもたらし、基礎工事はその“ゼロ地点”として不可欠な存在となります。


6. 脱炭素時代における新たな経済モデルへの転換点

基礎工事においても、低炭素・省エネ化が進み、環境型経済と技術革新の融合による新たな経済活動の源泉となりつつあります。

  • セメント製造のCO₂削減技術(グリーンコンクリート)の導入

  • 地中熱利用の基礎一体型設備

  • 廃棄物の再資源化と産廃コストの抑制

  • 高精度な施工によるメンテナンス・ライフサイクルコストの低減

これらにより、基礎工事は「初期費用」で終わるのではなく、**建物の経済的な価値・寿命・環境対応力にまで長期的に影響を与える“投資価値の高い分野”**となっているのです。


経済を支えるのは、地中にある“確かな土台”

目に見えない地中で行われる基礎工事は、単なる土木作業ではありません。それは、あらゆる経済活動を下から支えるインフラそのものであり、地域に雇用と価値を生み出す経済装置でもあります。

一軒の住宅も、巨大な都市再開発も、その起点には必ず基礎工事があり、その“確かさ”が全体の安定と発展に寄与しているのです。

「経済は地中から始まる」――それが、現代社会における基礎工事の真の意義ではないでしょうか。

 

 

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ES保信のよもやま話~雑学講座15~

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さて今回は

~多様化~

建物の安全性と耐久性を根本から支える「基礎工事」は、すべての建築物の“始まりの工程”です。かつては地盤を掘削し、コンクリートを打設するという単純なイメージがあったかもしれません。しかし、近年の建築ニーズ、技術革新、社会背景の変化により、基礎工事は急速に多様化し、専門性の高い分野へと進化しています。


1. 地盤条件に応じた基礎構造の多様化

日本は地形・地盤条件が多様な国であり、それに対応する基礎構造も年々細分化されています。

主な基礎の種類と用途

  • 直接基礎:住宅や中低層建物に多い布基礎・ベタ基礎

  • 杭基礎:軟弱地盤や高層ビルに使われる場所打ち杭・既製杭

  • 深礎基礎:橋梁・擁壁などで地中深く掘り下げる特殊基礎

  • 免震基礎:地震対策のために免震装置を組み込む基礎構造

  • 地盤改良基礎:セメント系固化材や鋼管杭で支持力を確保

これらは、地盤の特性だけでなく、建物の用途、予算、工期、将来の増改築の可否などを考慮して選ばれるようになっており、基礎工事業者には柔軟な判断力と技術の選択が求められています。


2. 工法の選択肢が拡大し、専門性が細分化

従来の掘削・捨てコン・鉄筋・型枠・打設といった流れだけでなく、さまざまな地中構造に対応する工法の選択肢が広がっています

代表的な多様化工法

  • アースドリル工法:硬質地盤への杭打設に対応

  • 柱状改良・表層改良:宅地造成や田畑の転用地に対応

  • 場所打ち杭の逆打ち施工:都市型再開発に適した方法

  • 鋼管杭工法:低騒音・低振動が求められる現場に対応

  • フレキシブル基礎システム:液状化対策や繰り返し地震に耐える技術

こうした工法の多様化により、基礎工事は単なる“穴掘りと打設”から“設計と施工を融合した専門工事”へと進化しています。


3. 建築用途の多様化に応える施工現場の変化

近年の建築物は、住宅だけでなく、商業施設・物流センター・データセンター・農業施設・コンテナハウスなど多岐にわたり、求められる基礎仕様もバラエティ豊かになっています。

  • 省スペースでの施工対応

  • 短工期要求への即応

  • 仮設・可動性を持った構造への対応

  • 将来の再開発を見据えた可逆的施工

  • 狭小地・傾斜地・埋立地など困難地形への対応力

このように、基礎工事業者は、地盤だけでなく建物のライフスタイル・用途・社会的要請を総合的に読み取りながら対応する時代に入っています。


4. ICT・3D設計・自動化の導入による“施工管理の多様化”

デジタル技術の進展は、基礎工事の現場にも革新をもたらしています。

  • 地盤調査データの3D解析と設計連動

  • BIM/CIMとの連携による干渉回避

  • トータルステーションやドローンによる位置出しと記録

  • 打設時のコンクリート品質・圧送圧力のデジタル監視

  • AIによる地盤診断のサポート

これにより、設計者と現場施工者、監督者がリアルタイムに情報を共有しながら最適な基礎構築が可能となり、多様な条件への精度ある対応が実現されています。


5. 環境対応・サステナビリティ視点での基礎設計

地中構造物もまた、環境との共存が求められる時代。基礎工事においても以下のような環境対応の多様化が進んでいます

  • 低炭素型コンクリートの採用

  • 打設圧送時の排水・騒音・振動の最小化

  • 建物解体時の基礎撤去性(リユース設計)

  • 地下熱利用の配管を基礎と一体化

  • 地下空間の再利用を前提とした基礎構造

これにより、基礎工事は単に「建てる」ための作業から、持続可能な建築社会を構築するための重要工程へと位置づけられつつあります。


基礎工事は“地面の下”で進化する最先端分野

私たちの目に触れにくい地中において、基礎工事は今、驚くほどの進化と多様化を遂げています。地盤の性質、建物の用途、工期、環境対応、ICT活用──これらすべてを見極めながら、最適な基礎を築くのが、現代の基礎工事業者の使命です。

地中にあるからこそ忘れられがちな基礎工事ですが、その多様性こそが建物の信頼性を支え、現代社会の安全と快適を根底から支えているのです。

 

 

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さて今回は

~地盤トラブル~

ということで、基礎工事における代表的な地盤トラブルを解説し、その原因や防止策を分かりやすくご紹介します。

 

家づくりで最も大切なのは、見えない部分である「地盤と基礎」です。しかしこの“見えない部分”こそ、後から深刻な問題が発覚しやすい落とし穴でもあります。


起きやすい地盤トラブルの実例と原因

1. 不同沈下(建物が片側だけ沈む)

  • 症状:床が傾く/ドアが閉まらない/外壁に斜めの亀裂が入る

  • 主な原因

    • 地盤の支持力が不均一

    • 軟弱な地層や埋戻し土が混在

    • 地盤調査不足による設計ミス

  • 防止策

    • スウェーデン式サウンディング試験やボーリング調査を施工前に実施

    • 改良工法(柱状改良・鋼管杭など)を導入する


2. 液状化現象

  • 症状:地震後、地面が沈下/水が噴き出す/基礎が持ち上がる

  • 主な原因

    • 砂質地盤で地下水位が高い地域

    • 十分な締固めがされていない盛土

  • 防止策

    • 液状化リスクのある地域では杭基礎や地盤改良の検討を

    • 表層改良+ベタ基礎による対応も有効


3. 造成地・埋立地での沈下トラブル

  • 症状:宅地の一部が沈む/擁壁の亀裂/排水トラブル

  • 主な原因

    • 盛土が十分に締固められていない

    • 地盤の層構成が複雑で、均一な支持が得られない

  • 防止策

    • 造成時の地盤履歴を確認

    • 地盤保証付きの調査・施工を行う


4. 地盤改良後のトラブル(再沈下など)

  • 症状:施工後数年での沈下や構造クラック

  • 主な原因

    • 改良深度不足/固化材の混合不良/設計荷重の誤差

  • 防止策

    • 改良計画に基づいた施工管理・試験結果の記録を残す

    • 経験豊富な地盤改良専門業者を選ぶ


トラブルを避けるための地盤対策チェックリスト

  • ✅ 地盤調査は必ず「数カ所」で実施しているか

  • ✅ 地盤改良工事に保証制度があるか

  • ✅ 地盤の構成(地質図・ハザードマップ)を確認したか

  • ✅ 工事記録や材料強度データを保管しているか


目に見えない地盤こそ、“最も信頼できる基礎”に

地盤トラブルは、建築後数年してから静かに顕在化することが多く、修復には大きな費用と手間がかかります。だからこそ、着工前の地盤調査・正確な設計・確実な施工が極めて重要です。

 

 

 

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